「赤ちゃんファースト」
皆さん、この言葉をご存知ですか。
これは私が考えた言葉ではありません。
お隣の富山県にある、おとぎの森公園内にこの春できたタリーズコーヒーのコンセプトなのです。
店内はベビーカーも通りやすいバリアフリー設計や、家族でゆっくり過ごせるソファスペースなどが用意されています。
赤ちゃんや小さい子供連れの方が、遠慮や気兼ねなく家族のひとときを過ごしてほしい――そんな願いから生まれた店です。
大変素晴らしい趣旨に、私自身、感銘を禁じ得ませんでした。
思えば「赤ちゃんファースト」のコンセプトは、一企業だけの取り組みではなく、日本の社会全体が挑戦すべき課題ではないでしょうか。
私が家族の大切さを訴えるのは、何も少子化対策の観点からだけではありません。
家庭こそが、人間関係の基礎を築いていく社会の最小単位であるからです。
家庭の中で夫婦や親子が愛し、愛される。助け、助けられる。
その人間関係の中で、人は信頼や尊敬など、貴重で大切な心情の世界を学び、体得していきます。
赤ちゃんが生まれて初めて夫婦は父母になり、孫が生まれて初めて父母は祖父母になります。
出発点は、赤ちゃんです。
そして家族が平和で安全、幸福の居場所であることこそが、親が子供に与える最大の贈り物とも言えます。
だからこそ私は、子育て家庭の経済的不安を減らし、市全体で子育てを称える文化づくりを提案したいのです。
現在、金沢市では伴走型妊産婦支援事業が実施されています。この土台の上に、さらなる支援を重ねていきたいと考えています。
1人目の赤ちゃんが生まれたら、10万円。2人目の赤ちゃんが生まれたら、さらに10万円。
そして、もし5人目の赤ちゃんが生まれた家庭があれば、特別表彰家庭として、50万円の支給を目指したいと考えています。
今後、制度設計の段階で精査が必要ですが、公表データを基にした概算では、石川県の新生児の数は約7000名。
その内、約3000名が金沢市ですから、1人の赤ちゃんにお祝い金10万円を支援しても、3億円。
3億円であれば、予算からの捻出は十分可能であります。
あちらこちらから、赤ちゃんの笑い声や子供たちの笑顔、親たちの歓声に満ちた故郷・金沢。
私たちがそんな風景を見ることができたら、「世界一の故郷」と自慢できるのではないでしょうか。